IORI BLOG

食いしばりと姿勢の関係

皆さまこんにちは。鍼灸 青葉台 IORIです。

今回は「食いしばり」についてのお話です。

朝起きたときに顎が痛い、肩がこる、歯医者で「食いしばってますね」と言われた―こうした経験がある方は多いのではないでしょうか。ストレスが原因と言われることが多いですが、実はもう一つの大きな要因が姿勢です。私たちの身体は、筋肉と筋膜によって全身がつながっています。そのため、姿勢の崩れが首や肩だけでなく、顎の筋肉にも大きく影響しているのです。

◆ 顎と姿勢をつなぐ「筋肉の連動」

①咬筋・側頭筋から首・肩へのつながり

食いしばるときに使われる主な筋肉は「咬筋」と「側頭筋」。これらは下顎を閉じる強力な筋肉で、首の「胸鎖乳突筋」や肩の「僧帽筋」「肩甲挙筋」と筋膜を介して連動しています。つまり、食いしばる → 顎の筋肉が緊張 → 首や肩も硬くなるという流れが生まれます。逆に、長時間の猫背や巻き肩で首・肩の筋肉が硬くなると、顎の筋肉が引っ張られて食いしばりやすくなるという逆の連鎖も起こります。顎と首・肩の筋肉は常に連動しており、どちらか一方の緊張がもう一方に影響する構造になっているのです。

②頭の位置と「舌骨筋群」「胸鎖乳突筋」の関係

現代人に多い「頭が前に出た姿勢(スマホ首)」は、顎まわりにとても大きな負担をかけます。頭の重さは約5〜6kgあり、わずかに前へ出るだけで首や顎の筋肉がその重みを支えなければなりません。このとき特に影響を受けるのが「舌骨筋群」と「胸鎖乳突筋」です。頭が前に出ると、これらの筋肉が常に引っ張られて緊張し、下顎がわずかに後ろに引かれるため、咬筋が常に働き続ける状態に。その結果、無意識の食いしばりを引き起こしやすくなるのです。

③背中や骨盤まで続く全身のつながり

さらに、筋膜の観点から見ると、顎まわりの緊張は背中や骨盤の位置とも密接に関係しています。体前面の筋膜は、頭頂部 → 顔面 → 胸部 → 腹部 → 大腿前面 → すね、と一枚の膜のようにつながっています。そのため、猫背で背中が丸くなる、骨盤が後ろに傾くといった姿勢の崩れがあると、頭が前に出て顎に負担がかかり、咬筋が過緊張を起こします。つまり、顎の問題を根本から解決するには、顎だけでなく全身の姿勢や筋膜ラインを整える必要があるのです。

◆ 食いしばりを軽減するためのセルフケア

(1)舌の位置を意識する:舌先を上の前歯の裏に軽く触れるようにして、上下の歯は離す。これがリラックスした顎のポジションです。
(2)スマホを見る姿勢を変える:画面を目の高さに上げるだけで、頭が前に出にくくなります。
(3)肩甲骨を動かす:肩を後ろに大きく回す、胸を開くなど、首・肩まわりをほぐす習慣をつけましょう。
(4)深呼吸をする:浅い呼吸は首の筋肉を緊張させます。お腹を膨らませるようにゆっくり呼吸することで、全身がゆるみやすくなります。

◆ 鍼灸でできるサポート

鍼灸では、顎まわりだけでなく、首・肩・背中・骨盤といった全身のつながりを整えることで、自然に力の抜ける状態を作るお手伝いができます。「顎のこり」「首や肩のこり」「姿勢の乱れ」が気になる方は、一度、全身のバランスから見直してみるのもおすすめです。

~おすすめコース~

美容鍼+体の鍼灸 75分 13,420円(税込)  

オプションで巻き肩調整(10分1,650円(税込))や骨盤調整(40分5,720円(税込))もおすすめです◎

鍼灸 青葉台IORI

鍼灸師 YAMAJI

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